赤磐市の不妊治療専門整体院ホーピストの西村 章です。あっきーって呼んでください(^^)
はじめに
赤ちゃんを授かる上で、体の中で最も大事な臓器は何だと思いますか?
やはり、妊活中の方の場合、子宮や卵巣が一番大事と考えるかもしれませんね。
卵巣で卵子を作り、子宮で受精卵を着床させて、赤ちゃんを育てるためには、子宮や卵巣が何よりも大事なのは間違いありません。
でも、そこだけに注目しすぎていませんか?
実は、妊娠するためには、子宮や卵巣だけをケアすればいいというものではありません。
体の各臓器は、それぞれ体全体に大きな影響を与えます。
今回は、内臓シリーズの第1弾ということで、肝臓についてお話させていただきます。肝臓は、妊活だけでなく、体質改善においても非常に重要です。ぜひ最後までお付き合い下さいませ(^.^)
肝臓の基礎知識
肝臓は、体の中で最も大きな臓器です。英語だと、レバーです。
大きいだけあって、右胸の下あたりから体の中心くらいまでにドーンと位置します。
右の肋骨の下からミゾオチの左側くらいまでですね。
右手で右側のあばら骨を触れば、だいたいその下には肝臓があると思ってください。だいたいですが^^;
重さは、体重の50分の1くらい。50kgの人なら、1kgの肝臓を持っているということになります。けっこうな重さですね。
肝臓の4つの役割
肝臓には、非常に多くの役割があります。分かっているだけでも500種類以上の役割があるそうです。すごいですね(*_*;
肝臓は、言わば、体内の科学処理工場とも呼べるものです。
体に入ってきたいろいろなモノを、せっせと害のないモノに処理してくれています。
しかも、その工場は、かなりの余力を持っています。多少傷んできても、それを補えるだけの処理能力があるということですね。
でも、その役割の多さと処理能力の高さには、大きな落とし穴があります。
その話は後ほど。
肝臓の役割その1 解毒
肝臓の仕事と言えば、やはりこれが真っ先にイメージされるのではないでしょうか。解毒。そう、デトックスですね。
体の中には、様々なモノが入ってきます。
入ってくるモノには、体に良いモノもあれば、悪いモノもあります。
良いモノであれば、胃や腸などから吸収されて栄養となるからいいのですが、悪いモノについては、なんとか体の外に出さないといけません。
たとえば、薬、アルコール、アンモニア、化学物質、食品添加物、細菌などです。
こいつらは、放っておくと体の中に蓄積され、いずれ悪さをします。そうなる前に、さっさと無毒化してくれるのが、肝臓さまです。
ただ、肝臓が無毒化するのは、脂溶性(油に溶ける)毒素です。
(水溶性の毒素については、腎臓ががんばります。腎臓については、別の記事でしっかり説明します)
しかも、体へ入るのは口からだけではありません。皮膚からも吸収されます。
化粧品や、食器用洗剤、レシートの印字インク、ヘアカラーなどなどなど
数え上げれば切りがないくらい、体の中には、いろんなモノが入ってきます。そのほとんどが、体にとって余計なモノであるということは間違いありません。
肝臓さんは、そういう余計なモノを毎日せっせと処理してくれているんですね。
肝臓の役割その2 排泄
肝臓は、毒素を解毒すると、それを胆汁に変えて、胆のうに排出します。
胆のうや胆汁についても、別の記事にまとめますが、胆汁は、脂肪の消化吸収に重要な働きをします。そのため、便秘には胆のうやすい臓、肝臓も大事です。便秘についてはこちらの記事で紹介しています。
それと、もうひとつ。
これは妊活にとって、とても大事なことですが、肝臓には、過剰な性ホルモンを排泄するという役割があります。
代表的な性ホルモンには、エストロゲンがありますが、これがたくさん出すぎた場合、肝臓が排泄してくれます。
それだけなら、それでいいのですが、ここで問題なのは、環境ホルモンです。
環境ホルモン。よく言われるのが、カップ麺の容器ですね。プラスチックのカップから環境ホルモンが溶け出します。他にも、農薬や界面活性剤などからも出てきます。
その環境ホルモンというのは、実はエストロゲンと同じような働きをします。
そのため、環境ホルモンが体に蓄積されると、体は「エストロゲンがいっぱい出てきた!」と勘違いします。
すると、体全体のホルモンバランスが崩れてしまいます。結果、いろいろ不都合なことが起きてきます。
たとえば、男性であれば、精子が減少したり、女性であれば、子宮内膜症の原因になったりします。
他にも精巣がん、前立腺がん、乳がん、子宮がんになることもあります。
肝臓は、そのエストロゲンに似た環境ホルモンも排泄してくれています。
肝臓の役割その3 代謝と貯蔵
口から食べた物は、そのままの形では、栄養として使うことができません。そのため、肝臓は、それを体の中で使いやすい形に変えています。
そして、使いやすい形に変えたら、それを肝臓自身に蓄えます。
自社工場で処理したものを、自社の倉庫に保管しておくイメージです。
そのようにして肝臓は、ビタミン、ミネラル、グリコーゲンなどを作っては、蓄えています。
で、そこで蓄えられた栄養素を、血液中に流して、全身に回しています。
しかも、肝臓では、その蓄えた栄養を使って、免疫の働きもしています。
体の外から入ってきた細菌などの異物を取り込んで、無力化しているわけですね。なんて働き者なんでしょう。助かります(^.^)
それと、もう一つ。
肝臓では、コレステロールも生産しています。
コレステロールというと、太っちゃうような、あまり良いイメージのものではないですが、実際は、非常に大事な役割を持っています。
コレステロールとは、ものすごく大雑把に言うと、『油』です。
油なんですが、その油を原材料として、細胞膜や性ホルモンなどが作られます。
細胞膜とは、全身の細胞を包む膜のことですが、これには、もちろん卵子も含まれます。
卵子を包む膜の質は、このコレステロールの質に左右されます。このことについては、別の記事でもまとめたいと思います。
肝臓が妊活に与える影響
肝臓は、人間が生きていくうえで、非常に大切な役割を果たしていることは分かっていただけたと思います。だてに大きいだけの臓器ではありません。大事だから大きいんですね。
そして、この肝臓が妊活にも大きな影響を与えています。
解毒、排泄、代謝、貯蔵、いづれの役割も健康を維持する上でとても重要なものです。やはり、健康を維持しないと、健康な妊娠にはつながりません。
肝臓の役割を知った上で、しっかりとケアする必要があります。
肝臓は、とても大きくて重さのある臓器であることはお伝えしました。
健康ならば問題ないのですが、毒素がいっぱい入ってきて、肝臓がやるべき仕事が増えてくると、肝臓自体が疲れてきます。
肝臓は疲れると、重くなります。重力によって、ずーんと下に下がってきてしまいます。そうすると、その下にある臓器に重くのしかかります。
腸を圧迫すれば便秘になります。
そして、最終的には、一番下にある子宮を圧迫します。
圧迫された子宮では、妊娠しづらいことは想像できる気がしますね。
自分でできる肝臓のケア
肝臓は、沈黙の臓器などと呼ばれますが、静かだからといって、放っておいていいわけではありません。きちんとケアしてあげましょう。
まずは、食事です。和食を中心とした『まごわやさしい』レシピがおすすめです。
それと、良質な油をとる必要があります。油はとても大事です。こちらの記事もどうぞ。
最後にセルフケアの方法です。
私自身も必ず行っている方法なんですが、とても効果的な方法です。
まず、ベッドで横になって、左手を右の肋骨(肝臓がある辺り)にそっと手をおきます。可能であれば、右手は右のわき腹辺りにおいて、両手で肝臓を挟むようにしてください。肩の柔軟性が問われますが^^;
そして、ゆっくりと深呼吸してください。そのとき、肝臓の色がきれいになるイメージを持つのもいいと思います。
ぜひお試し下さい(^.^)