はじめに
赤磐市の不妊治療専門整体院ホーピストの西村 章です。
あっきーって呼んでください(^^)
今回は、【不妊の原因を探るシリーズ】の第一弾として、便秘を取り上げます。
便秘と不妊が結びつかないという方も多いとは思いますが、便秘が体に与える影響はとても大きいものです。
結論を先に申し上げます。
便秘が、結果として不妊の原因となりうるのは間違いありません。
そこで、便秘が不妊の原因になる理由と、その解決方法などをお伝えしていきたいと思います。
あなたの知らないウンチの世界
ウンチの成分の意外な成分とは?
その前に、そもそも大便(ウンチ)とはなんなのでしょうか?
消化過程の最終産物で、肛門(こうもん)から排泄(はいせつ)される糞便(ふんべん)をいう。食物の不消化部分、消化液、消化管上皮の剥離(はくり)したもの、腸内細菌などを含む。大便の量および回数は食物の種類や分量、消化吸収状態によって異なるが、だいたい1日100~200グラムで、1日1回が普通である。
日本大百科全書(ニッポニカ)
なんだか小難しい表現ですね(^_^;)
でも、一般的なイメージとして、ウンチというのは、食べ物を体の中で消化して、その消化しきれなかった分を排泄したもの、という感じだと思います。
しかし、ご存知でしょうか?
実際は、ウンチの成分のなかで、食べ物の残りカスというのは、全体の5%程度しかないそうです。
じゃあ、残りの95%は何なのでしょうか?
60~80%が水分です。ウンチの大部分が水分でできてるってことですね。
これだけでも、便秘と水分の関係性がわかる気がしますね。
ポイントして、水分をしっかり摂らないと便秘になる可能性が高くなるということです。
次に多いのは、腸の内側の壁から剥がれ落ちた細胞の死骸です。これが 、ウンチ全体の15~20%程度を占めています。
そんなに腸の内側が剥がれていいの?って感じがしますね(^_^;)
もちろん、大丈夫。腸の細胞の新陳代謝はとても早く、腸は、およそ2日で新しい細胞に生まれ変わるそうです。すごいですね。
このように、腸は、どんどん新しい細胞を作っては、古い細胞や痛んだ細胞を、バンバン捨てています。そうすることで、体に入った有害物質や刺激物を、腸壁ごと体の外に排出しているわけですね。
これぞ、まさにデトックス。これ、大事です。
で、次に多いのが、腸内細菌の死骸です。これは、ウンチ全体の10~15%くらいです。
腸内細菌というのは、善玉菌と悪玉菌、それと日和見菌があります。
それらのたくさんの菌が腸内にいる状態のことを腸内フローラと言います。
フローラとはお花畑という意味なんですが、腸の中の細菌を顕微鏡で見ると、たくさんの花々が群生しているように見えることからそういう名前になったそうです。なんだか、ロマンチックな学者さんですね^^;
で、善玉菌というのは、皆さんご存知のビフィズス菌や乳酸菌です。
善玉というだけあって、腸の働きを助けたり、悪玉の増殖を抑えたり、人間の健康を保つためにがんばってくれる菌です。
一方、悪玉菌は、大腸菌、ブトウ球菌、ウェルシュ菌といったものです。
こいつは、腸の中を腐らせたり、有害物質を作ったりする悪いヤツです。
この善と悪の割合は、通常、善が20%、悪が10%くらいです。
うん、正義が勝ってます(^^)v
そして、残りの70%が日和見菌と呼ばれるものです。
これは、健康状態がよければ問題ないのですが、健康状態が悪くなって、抵抗力が弱まると、腸内で悪い働きをしてしまうのです。
普段はおとなしいくせに、悪の勢力が強くなると、悪の側に付くという、ある意味、悪よりタチが悪いやつですね(^_^;)
腸内環境を整える上で、この日和見菌を悪の道に走らせないことが重要です。そうすることで、善玉菌と悪玉菌のバランスを一定に保つことができます。
不妊と便秘の密接な関係とは?
さて、ここからが本題です。
普通に生活をして、普通の食事をしていても、体の中には次第に有害物質が溜まってきます。これは、食品添加物や農薬、金属、化学物質など様々なものがあります。現代に生きる我々には避けては通れないものです。
しかし、人間の体には、その有害な物質を体外に排出する機能があります。
そうです。排便です。
体に溜まった毒素の70%は、便から排泄されます。
とはいえ、もし便秘になってしまうと、これらの有害物質が、きちんと排泄されず、腸内環境が乱れてきます。
そうすると、他の内臓にも有害物質や毒素が蓄積されていき、体に様々な症状が出てくるようになります。体のだるさや冷え、生理不順、疲労感などの不調が出たりします。
この写真をご覧下さい。
これは、中国の高速道路だそうです。さすが中国。すごすぎますね(^_^;)
右上にあるのが料金所で、そこに向かう自動車がぎっしりと並んできます。
まさにぎゅうぎゅう詰めの状態ですね。
例えば、この高速道路の中に、ポルシェのような超高性能な車を走らせたらどうなるでしょうか?
走れませんね(-_-;) たとえ、どんなに早く走れる車であっても、なんの意味もありません。なぜなら、先が詰まっているからです。
このように、どんなに高い性能を持ったクルマだったとしても、それを活かせる環境(道路)がなければ、宝の持ち腐れというものです。
これを、人間の体に置き換えて考えてみましょう。
便秘で、腸の中に便が詰まってしまうと、食べカスや老廃物だけでなく、様々な有害物質や毒素が溜まった状態になります。まさに大渋滞。
古くなった腸壁や、腸内細菌の死骸も残ったままでは、腸内環境もいいはずがありません。
ここに、妊活に良いという高額なサプリを投入したとしましょう。
そのサプリは、本来の効果を発揮できると思いますか?
できませんよね(-.-)
どんなに栄養価の高い、体に良いものを取り入れたとしても、それが体にしっかりと吸収できなければ、まったく意味がありません。
その前に、詰まってしまったものをきちんと出す必要があります。腸内環境が悪いままでは、吸収できるものも吸収できないからです。
(サプリに限らず)食べたものから栄養が吸収できないということは、体の細胞が栄養不足になります。
細胞が栄養不足になるということは、その細胞は、エネルギー不足になります。
その細胞には、もちろん卵子や精子が含まれます。エネルギー不足の卵子や精子では、受精したり着床したりすることが難しくなるのは、なんとなく想像できますね。
このような理由から、妊活や不妊治療を考えている方は、まず便秘の改善が必要なのです。
まとめ
便の成分は、60%が水分、20%が古くなった腸の内壁、15%が腸内細菌の死骸、食べ物のカスは5%しかない。
便によって、体に溜まった有害物質や毒素も排出される。
便秘になると、毒素が排出されずに体に溜まっていくだけでなく、新しく栄養を吸収することが難しくなる。
細胞が栄養不足になり、細胞のエネルギーが不足する。
卵子や精子のエネルギーも不足する。
結果、妊娠しにくい体質になってしまう。
妊娠しやすい体質になるには、まず便秘の解消がなにより大切!