赤磐市の不妊治療・体質改善専門の整体院ホーピストの西村有希子です。
ゆっきーって呼んでください。
今回は、生命の始まりをテーマにお話させていただきます。
では、はじめに卵子のことについて詳しくお話しますね!
卵子は、卵巣の中にむき出しのままで入っているわけではありません。
卵子は、卵胞という袋に入っていますが、卵胞がある程度の大きさに育つと、周辺に莢膜(きょうまく)細胞という細胞層ができ、これが卵胞を包みます。
この莢膜細胞が、男性ホルモンを作ります。
この男性ホルモンが、卵胞を包む膜(基底膜)を通過し、卵胞の中に入っていきます。
そして、卵胞の中には、卵子と卵子を囲む顆粒膜(かりゅうまく)細胞という細胞があります。
ちなみにですが、この顆粒膜細胞が、男性ホルモンをエストロゲンへと変化させます。
エストロゲンは男性ホルモンからできているんですね(*_*)
話を卵子に戻します。
成熟した卵子は、ホルモンを分泌する細胞「莢膜細胞」と「顆粒膜細胞」に包まれています。
これらが卵子と共にひとつの袋に納まり、卵子の成熟や、排卵の仕掛人として活躍しています。これが卵胞と呼ばれるものです。
そして重要なのは、男性の精巣は、毎日新しい精子がたくさん作られていますが、女性の卵巣は、新しい卵子をまったく作っていません。
以前のブログでも説明したように、女性の卵子は、胎児の頃に既に一生分がすべて作られています。
つまり、卵子の数は、お母さんのお腹の中にいる胎児の状態のときにすでに決まっているということです。
卵子は、初期の卵胞に一つずつ包まれて第1減数分裂の前期まで発育が進み、そして、休眠状態に入ります。そのままずっと目覚めのときを待つのです。
『減数分裂の重要性は、組換えによって様々な遺伝子の組み合わせを生み出し、しかも異なった組み合わせの染色体を持つ配偶子が形成することにある。すなわち、減数分裂は子孫の遺伝的多様性をつくりあげることに大きな役割を果たしている。また近年の研究によれば、乗換えの過程そのものが染色体分離を正常に行わせるのに必須のイベントであることも明らかになってきている。』
ウィキペディア(Wikipedia)
長く保存されていた卵胞は、少しずつ目を覚まして育ち始めます。
しかし、目覚めたばかりの卵胞は、とても小さい存在でそのまま成長を続けることができるものは、ごくわずかです。ほとんどはすぐに消失してしまいます。
ある程度まで生き延びることができたものは、脳からやってくるホルモンの指令を受け取るようになります。
そして、その中から毎月1個だけが『排卵』に至るのです。
排卵とは、卵子が卵巣の壁を破って飛び出すことです。
その動力源は、大きくなって内部に液体をたくさん持つようになった卵胞が破裂することで得られます。
卵巣から腹腔内に飛び出した卵子は、卵管の一番端、先端部分にある手のような形をした「卵管采」に捉えられて卵管に入ります!
卵子が卵管の中に入ったとき、卵管の中に精子がいれば、受精が起きる可能性がありますが、卵子の寿命は精子より短いので、いつまでも精子を待っていることはできません。
卵子と精子が出会う場は、卵管の先にあたる少し広がった部分の卵管膨大部というところです。
精子たちは卵子を取り囲みます。
精子は、その頭部に持っている酵素を使って、卵子の一番外側の壁「透明帯」を破って卵子の中に入ろうとします。
そして、一つの精子が卵子に入ることができたら、その瞬間、卵子を包んでいる表層顆粒が破裂して細胞膜が変化します。
そのため、もう他の精子は入ることが出来なくなります。
卵子の中に入った精子は、頭部と尾部から出来ていています。
頭部の中には男性の遺伝情報が入っています。全長は約60μmです。人間の髪の毛の直径が約60μmなので、髪の毛一本分位の大きさです。
その頭部に格納していた染色体を放出して、尻尾は切り離されて吸収してしまいます。
一方の卵子は、精子が入ると第2減数分裂を完了します。
やがて、顕微鏡下で見える最初の変化というと、卵子の染色体と精子の染色体が「前核」というふたつの核を形成します。
それらが合体してひとつの核となると、この瞬間から父親と母親からDNAを半分ずつもらった新しい命が生命活動を開始しするのです。
神秘的ですね。そして、まだまだ神秘的なことは続きます。
そのDNAを半分ずつもらった新しい細胞が分裂と増殖を繰り返すようになり、2個、4個と自分のコピーを増やしていくのです。
これらの細胞は、まもなく分化してそれぞれに役割が決まっていきます。(分化=本来は単一、あるいは同一であったものが、複雑化したり、異質化したりしていくさまを指す。)
あるものは胎盤の一部を構成する細胞になり、あるものは胎児の心臓を構成する細胞になります。
私たちの細胞は約60兆個の細胞からできていると言われていますが、元をたどると、たった1個の細胞から始まっているのですね。
受精卵は、分裂と増殖を繰り返しながら、卵管を移動し子宮に近づいていきます。
受精卵は自分で動けないので、卵管上皮の繊毛運動により少しずつ運ばれていきます。
この運ばれる期間は約5~6日かかります。子宮に到着する頃、受精卵は100前後の細胞を持つ「胚盤胞」と呼ばれる状態になっています。
この頃になると、受精卵の表層を覆っていた硬い透明帯は薄くなります。
卵管を移動中、受精卵はそれを内側から破って脱ぎ捨てます。
これは孵化(ふか)と呼ばれる現象です。人の卵も、鳥のように孵化しているのです。
子宮は、この孵化した受精卵の為に、フカフカの子宮内膜のベッドを厚く用意して待ってます。
そこで受精卵がこなければ、これは剥がれてしまって「月経(生理)」と呼ばれる現象になります。
受精卵がやってきた場合は、受精卵は子宮内膜に埋没して組織の中に血管を張り始め、胎盤を作る準備を開始するのです。
これが、着床と呼ばれる現象です。
新しい命はこのように子宮の中で育ち始めるのです。
このように生命が誕生するまでの道のりは、かなりの難関を突破しながら生まれてきているのですね。
命に感謝です。
整体院ホーピストでは、未来に向かってたくさんの命をこれからもつないでいけるよう励んでいきます。